広島県広島市の秋本産業株式会社では、建築資材・工具の卸販売、各メーカーの最新電動工具のレンタルをおこなっています

現場で使う道具の選び方は、作業のスムーズな進行と安全に関わる大切なポイントです。特に電源の確保や音の対策が必要な状況では、これまでのコードがついた道具や、エンジン式の道具では対応が難しい場面があります。たとえば、電源が遠い屋外の現場や、家が密集している場所での作業では、コードが邪魔になったり、排気音が作業の妨げになったりすることがあります。この記事では、マキタのバッテリー製品がどのような場面で役立つのか、業種やシチュエーション別の選定基準と活用法をプロの視点から整理してご紹介します。
※本記事に記載されている法令、基準値、および製品の仕様などは執筆時点の情報に基づいています。実際の現場への導入にあたっては、各メーカーの最新のカタログや関係省庁のガイドラインをご参照ください。
目次
電気がまだ通っていない工事の始まったばかりの屋外や仮設現場では、大型の発電機や長い延長コードの準備が必要です。しかし、これらの仮の配線は、作業スペースを歩く作業員の足元の安全を妨げる原因になります。厚生労働省が公表する労働災害の事例によれば、床や通路を這う電源コードへの引っかかりや、段差による「つまずき」「転倒」は、事故を引き起こす要因となっています。
前が見えにくいほど大きな荷物を抱えて歩くとき、床に置かれたコードに足が触れるのを避けるのは難しく、転倒のリスクが伴います。こうした事故を防ぐため、公的機関などでは、余ったコードを作業する範囲から遠ざけたり、コードの上をプロテクターで保護したりする対策を求めています。
出典)厚生労働省『あんぜんプロジェクト:電線ケーブルによる躓き転倒防止対策』
しかし、これらを保護するための道具を設置すること自体が新たな段差を生み出すほか、配線の準備や片付けに手間がかかります。このような危険を取り除き、作業を大幅にスムーズにするのが、マキタの充電式コードレス工具です。バッテリー製品を導入することで、配線の手間がなくなるだけでなく、現場の安全性の向上(事故リスクの低減)につながります。さらに、作業を始めるまでの準備時間を短くすることが期待できます。
一人の作業員が複数の異なる作業をこなす「多能工(たのうこう)」が中心となる現場では、持ち運ぶ道具の重さを減らし、現場での移動をいかに楽にするかが作業の効率に関わります。こうした作業環境において、マキタのバッテリーを使い回せる仕組みは大きな利点となります。

マキタのバッテリーシステムは、1本の共通バッテリーを、現場でよく使われるインパクトドライバーから、軽い丸ノコギリ、ディスクグラインダー(研磨機)に至るまで、多くの工具に差し替えて動かすことができる互換性を備えています。
このバッテリーを使い回せる仕組みは、現場に持ち込む充電器や予備バッテリーの数を減らすことを可能にします。上り下りに体力をつかう足場の上や、車を横付けしにくい狭い場所において、運ぶ荷物を軽くできるメリットは大きいです。作業の工程が変わるたびに別の電源コードを引く必要がなくなり、バッテリーを差し替える動きだけで次の作業へと移れるため、多能工の動きやすさ向上に寄与します。
都市部の家が密集している地域や、学校、病院などの周囲50メートル以内の区域における建設・土木作業では、騒音規制法および振動規制法に基づくルールが適用されます。法律で定められた特定の建設作業を行う場合、事業を行う会社には、敷地の境界線における音や振動の大きさをルール内に収めることなどが課せられます。
以下は、関係する法律に定められている作業のルールの代表例です。
出典)東京都環境局『建設工事に係る騒音・振動の規制|法律・条例による規制について』
基準を超えた場合、市町村長から作業方法の改善勧告が出され、計画全体の遅れを招く要因となります。こうした法的な規制や近隣住民からの苦情を避ける上で、マキタのバッテリー式製品は、ガソリン燃料を使うエンジン式の機材に対し、多くの利点を持ちます。モーターで動くため特有の静かさや振動の少なさを備えており、敷地境界における環境の基準値をクリアしやすい傾向があります。また、排気ガスを出さないため、屋内や換気設備の整っていない狭い空間においても、周囲の空気を汚すことなく作業を進めることが可能です。
建築現場における足場の組み立て・解体や屋根の上などの高い場所での作業は、落下事故と隣り合わせです。厚生労働省の調査などによると、建設現場における年間の死亡事故のうち高い割合を「墜落・転落」が占めており、とくに建築や土木、木造住宅の建築工事においてこれらの事故の発生頻度は高い傾向にあります。
高い場所での作業中にコードがついた丸ノコギリやインパクトドライバーを使用した場合、垂れ下がった電源コードが足場の隙間に引っかかり、予期せぬ力で作業者を引っ張ることがあります。これが引き金となり、体勢を崩した作業者が足場の上から落ちる、あるいは手元から滑り落ちた工具が下にいる作業者に当たるという二次的な事故が報告されています。
以下は、建設業における主な工事の種類ごとの、重大な事故が起きる要因と対策のデータです。
出典)厚生労働省 神奈川労働局『建設業における災害防止のポイント』
高い場所での作業において、ルールに沿った落下防止の対策を行うことは義務付けられていますが、同時に、作業環境から「足元をすくう危険な要因(電源コード)」をなくすことが有効な対策となります。コードレス化を図ることで、作業員はコードの絡まりを気にすることなく、安全帯のフックを掛け替える安全手順に集中でき、現場全体の安全レベル向上に寄与します。
コンクリートを流し込んで固める工程が終わった後に、急な設計の変更や、配管を通すための穴の開け忘れによって、急遽手作業でコンクリートを削ったり穴を開けたりする作業(ハツリ・削孔)が必要になるケースがあります。このような場合、すでに現場の足場や保護シートが片付けられた後であったり、大型の機械や重機を再び運び込むことが場所や時間の都合で難しい状況が多いです。
こうした一部の修正工事において有効な選択肢となるのが、マキタが展開する「40Vmax」シリーズの充電式ハンマドリルなどの投入です。40Vmaxシリーズは、コンセントに挿して使う有線式の工具と同じくらいのパワーと穴を開けるスピードを備えており、現場に到着したその瞬間に作業を始められます。電源を確保するために配線を引き回す時間のロスを減らし、小規模なコンクリートを削る作業を短い時間で完了させることが可能となります。実際に、広島市内の近隣現場から午前中にご相談があり、午後いちに機材を配送して現場の停止を防いだ事例もございます。
とても広い農地(圃場)や、高低差のある山の斜面での草刈り作業は、農業に関わる人にとって負担の大きい作業の一つです。従来のガソリンエンジンを積んだ草刈機は、パワーがある反面、燃料であるガソリンの準備や保管、そして重い燃料用の缶を斜面まで人の手で運ぶ作業が伴います。また、エンジン式の草刈機への給油作業は、燃料に火がつくリスクを伴います。エンジンの熱い部分に枯れ草やこぼれた燃料が触れて発火する事故や、刈り取った草を燃やして処分する際に燃料を注いで火災を招く事故が発生しており、消費者庁や農林水産省が注意喚起を行っています。マキタの充電式草刈機への移行は、これらガソリンの準備・運搬・保管に伴う手間を減らします。
予備のバッテリーを持ち運ぶだけで動かす準備が整い、燃料が漏れて服や土が汚れるのを防ぐことができます。農林水産省が推奨する新しい技術を取り入れた農業においても、バッテリーで動く草刈機の普及が進んでおり、手入れの手間を減らすことと安全を確保する面において、バッテリー式への切り替えは適した選択肢です。
出典)消費者庁『刈払機(草刈機)の使用中の事故にご注意ください!』
出典)国土交通省 近畿地方整備局『肩掛け式草刈機の安全対策マニュアル(案)』
市街地や住宅のすぐ隣にある畑やビニールハウスでは、作業をする時間帯と音への配慮が問題となります。夏の農作業においては、熱中症のリスクを避けるため、早朝の涼しい時間帯や、夕方に草刈りを行うことが勧められています。しかしながら、エンジン特有の響きやすい排気音は、近隣の住民との騒音問題に直結しやすい傾向があります。
以下は、エンジン式草刈機とリチウムイオンバッテリー式草刈機の一般的な特徴を比較した表です。
出典)農林水産省『農作業中の熱中症対策を呼び掛ける「令和8年度熱中症等対策声かけ隊」を募集します』
マキタの充電式草刈機は、動く音がモーターの回転音に限られるため、早朝や夜間の涼しい時間帯でも音を抑えて草刈りを進めることができます。また、マキタのバッテリーを使える充電式の保冷温庫(クーラーボックス)を現場に持ち込めば、直射日光にさらされる畑の中であっても、冷えた飲み物を確保できます。これにより、作業をする人の健康管理と熱中症対策を行いやすくなります。
学校や地方自治体の施設を管理する教職員や事務員は、機械の仕組みや手入れに関する専門の知識を持っていない場合があります。従来のエンジン式草刈機は、エンジンをかける手順が複雑で、操作の手順を間違えるとエンジンがかからなくなり、その原因を判断するのが難しいという使い勝手の面での課題がありました。さらに、草刈りの作業においては、回転する刃が障害物に当たったときに発生する跳ね返り(キックバック)によって、作業者や周囲にいる人がケガをする事故の例が報告されています。
適切な防護メガネや手袋をつけないことや、使う前の刃の点検を見落とすことも、事故の発生を高める要因です。学校の施設における設備の安全管理は、安全管理のルールなどに基づき、関係する職員に対する機械の安全な取り扱い方を十分に理解することが求められています。マキタの充電式草刈機は、バッテリーを差してスイッチを押すだけで動かせるため、操作の手順がシンプルになっています。
また、以下のような電子制御の機能が搭載されています。
刈刃が障害物に突き当たり、回転するスピードが急激に落ちたことを感知すると、自動的に電気を止め、跳ね返りを抑えます。
金属の刃の代わりにナイロン製のコード(ヒモ)を用いる仕様に変更でき、障害物に当たったときにも金属の破片が飛ぶことがないため、人が行き交う敷地内でも安全に作業を進めやすいです。
機械が物理的に作業者の安全をサポートする仕組みは、専門の教育を受けていない職員であっても、決められた手順で安全に施設管理の業務を続ける助けとなります。
出典)独立行政法人国民生活センター『刈払機(草刈機)の作業中の事故に注意!』
地方自治体の役所や公立の学校などは、大地震などの自然災害が起きたときの指定避難所として決められています。内閣府などの指針においては、電気などの設備が止まってしまった状況を想定し、外部からの電気の供給がない状態であっても照明や通信の機能を維持できる非常用の電源設備を確保することが求められています。
しかし、大がかりな産業用の蓄電池や非常用の発電機は、設置するスペースや導入する費用の観点から、すべての避難施設に設置することは簡単ではありません。こうした防災上の課題に対応する手段として、施設の維持管理で使っているマキタの工具用バッテリーを、予備の電源として兼用する考え方があります。
マキタ純正のUSB用アダプタは、14.4Vや18Vの工具用バッテリーに取り付けるだけで、スマートフォンなどを充電できるモバイル電源へと変換します。以下は、避難所においてマキタのコードレス製品を活用した際の、使い道の例を整理した表です。
出典)内閣府『屋外コンテナに設置する リチウムイオン蓄電池システムに係る「消防法」への規制緩和要望』
避難所で大容量の電源システムを新しく用意するには専門の機器が必要となりますが、マキタ製品を活用すれば、普段は施設の管理用工具として使用しながら、いざというときには非常用電源として活用できます。普段の稼働と非常時の備えを両立させる点において、この仕組みは学校や官公庁の設備管理に適しています。
マキタの充電式工具のラインナップを社内に導入する際、見落としやすい要因が「18Vシリーズ」と「40Vmaxシリーズ」の間にある互換性の違い(使い回しができないこと)です。
多くの製品の種類を持つ「18Vシリーズ」と、高い負荷がかかる現場の要望に応えて開発された「40Vmaxシリーズ」は、バッテリーの基本となる電圧だけでなく、工具本体側の接続部分や形が異なるため、お互いのバッテリーを混ぜて差し替えることができません。
以下は、導入するシリーズを選ぶ際に把握すべき機能および仕様の違いをまとめた表です。
この仕様を理解しないまま、現場ごとに異なるシリーズの機種を買い増していくと、社内に規格の異なるバッテリーと専用の充電器が混在することになり、バッテリーを使い回すメリットが薄れます。そのため、自社が担当する現場が、細かい内装や設備が中心なのか、それともコンクリートの穴あけや重い土木作業が中心なのかという作業の内容と照らし合わせ、導入する初期の段階で基準を社内で明確にすることが重要です。
プロ用の電動工具は、インターネットの通信販売などでも手軽に買うことができる環境が整っています。しかし、過酷な使用を前提とするプロ用の機材において、修理のサービスルートを確保せずに購入することは、故障したときに現場の作業が止まってしまうリスクを伴います。
通信販売などを中心とする事業者の場合、実店舗や修理・メンテナンスの設備を持たず、工具の精度の調整や、代わりの機材の配送といった地域に密着したサポートを提供していないことがあります。万一故障が発生した際には、メーカーへ配送して見積もりが出るのを待つといった手続きを踏むことになり、その間、現場の作業ができなくなる可能性があります。
さらに、プロの現場同士の継続的な取引においては、一定期間の取引額をまとめて後日清算する後払い(掛け売り)の仕組みが基本となる場合が多く、その都度支払いをする方式では経理上の事務手続きが複雑になる傾向があります。
機材を調達した後のメンテナンスや現場の作業停止という課題を解決する1つの選択肢として、当社では販売から修理、代わりの機材の手配までを一貫してサポートしています。
当社は自社の専門的な技術者チームによるメンテナンス体制を整えており、午前中にご連絡をいただければ、広島市内など近隣エリアへの午後配送を目指して対応しています(※在庫・距離・現場状況によります)。
現場トラブルや、機材のレンタル・販売に関するご相談はこちら
※お見積りや詳細なご相談は、下記Webフォームからも受け付けております。
正規に登録された販売代理店の取引口座を通さずに、通信販売や一般の販売店で購入された製品において故障が発生した場合、原則として購入元であるショップのお客様窓口、あるいは製品を買い求めた販売店の修理受付カウンターに持ち込むのが最初の対応となります。
また、全国各地に展開されているメーカーの直営営業所へ直接連絡を取り、持ち込み修理を依頼する手順も用意されています。地域に密着した一次商社や代理店においては、既存の後払い契約を結んでいる取引先の業務を優先して稼働させる役割を担っています。
また、他社でご購入された製品は、購入経路や過去のメンテナンス履歴の確認が難しいため、安全管理の観点や決済手続きの都合上、突然の修理依頼への迅速な対応が困難なケースがございます。こうした背景から、プロの現場で使用される工具類は、既存の掛け売り口座などの取引関係がある地域の正規代理店を経由して調達し、最初から故障時のサポートまでを一括して任せることが、現場を止めないための安心かつ合理的な運用につながります。
社内の機材を新しく増やすにあたって、工具を購入するか、あるいはレンタルやリースを利用するかは、対象の機材を使う頻度と工事の期間の連続性から総合的に判断することが基本です。一年を通して毎日稼働する、あるいは使用頻度が高いメインの機材(インパクトドライバー、大工用丸ノコなど)は、自社で購入して保有するのがコスト面において適しています。
一方で、以下のような条件に当てはまる機材については、レンタルやリース契約を活用するのが効果的です。
調達の手段を購入だけに限定せず、レンタルなどと適切に組み合わせることで、不要な維持管理のコストを減らし、予算の適正な配分に寄与します。
これからマキタの充電式製品を自社へ導入する際の選択基準は、自社がメインとして手がける施工の「負荷の大きさ」に焦点を当てて判断します。
建物の材料を加工・仕上げる大工・内装工事、戸建て住宅の配線を手がける電気工事など、取り回しの良さ(軽さと適度なパワーのバランス)が作業全体の生産性に関わる現場においては、「18Vシリーズ」が適しています。
18Vシリーズはバッテリー自体の重量が軽く、長時間の頭上での作業でも作業者の疲労を抑えやすいほか、豊富な対応ツール群から必要な機材を選定できるため、多くの用途で使いやすいです。
一方で、コンクリートの構造物を解体・改修するハツリ工事、高い強度の鉄筋の切断が頻繁に出る土木工事、あるいは荒れ地に生い茂る硬い草木を刈り倒す必要がある大規模な造園業など、高い切断力と水やホコリを防ぐ仕様が要求される現場においては、「40Vmaxシリーズ」を軸として統一していくことが推奨されます。
40Vmaxは過酷な高い負荷が続く作業においても、安定したパワーを出力し続けられる設計となっています。
現場トラブルや、機材のレンタル・販売に関するご相談はこちら
※お見積りや詳細なご相談は、下記Webフォームからも受け付けております。