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マキタのチップソーの選び方と対応する機械|刃数と材質で変わる切れ味

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チップソーは、鋼の円板の外周にチップをろう付けした刃物です。マキタ チップソーという言葉が指す刃は1種類ではなく、丸ノコやチップソーカッタ、チップソー切断機に付ける刃と、草刈機に付ける刃は別の系統に分かれます。本記事で扱うのは前者、丸ノコと切断機に付ける刃、そしてその刃を回す機械です。刃を取り付ける丸ノコ側の系統は丸ノコの6系統と刃径の見方で扱っています。

刃を1枚替えるだけで、切れる相手が変わります。マキタの150mm品目だけでも、金工用から内装材用まで15点が別販売品として並び、刃数は10枚から72枚まで開きます。一方で機械の側には刃径と内径の指定があり、金工専用と書かれた機械には木工用の刃を付けられません。

刃の記載値と機械の記載値を突き合わせないまま手配すると、届いた刃が付かない、あるいは付いても切れないという止まり方をします。

この記事では、次の内容を整理します。

  • 丸ノコ・切断機用と草刈機用に分かれる刃の2系統
  • 刃径・刃数・チップ材質という3つの記載項目の読み方
  • 切る相手ごとに分かれる150mm品目15点
  • 切り込み深さの合わせ方と刃の摩耗を抑える切り方
  • 再研磨の可否と交換に踏み切る合図
  • チップソーを使う機械と刃径ごとの上限

※本記事は製品の一般的な選び分けを整理したものです。品目の構成や仕様の数値は改良により変わる場合がありますので、導入前に取扱説明書と最新のカタログをご確認ください。

当社はマキタの代理店です。広島の本社と5つの営業所から、電動工具と建築・土木資材をお届けしています。
お探しの品目やお困りごとがはっきりしている場合は、この先を読み進める前にご相談いただいて構いません。ご相談は法人・個人事業主のお客様を対象としております。082-232-1141(当社 本社)/お問い合わせフォーム

目次

丸ノコ・切断機用チップソーと草刈機用の刃という2系統

回転する円板にチップが付いているという見た目は、丸ノコ用の刃と草刈機用の刃で似ています。ただし機械への付き方、指定される寸法、切る相手はそれぞれ別に決められています。売り場では同じチップソーという言葉で並んでいても、混ぜて考えると手配を間違えます。

台金に超硬チップをろう付けした円板という共通の造り

チップソーは、円板である台金と、その外周に取り付けられた切れ刃であるチップの2つの部位からできています。マキタの取扱説明書では、この2つを分けて点検するよう書かれています。チップが大きく欠けた場合、そして台金が損傷した場合に、新品のチップソーへ交換するという書き方です。

点検の目を台金とチップに分けておくと、交換の判断が言葉になります。刃先だけを見てまだ使えると判断した刃が、台金の側で先に寿命に来ている場合があります。丸ノコ用でも切断機用でも、この2部位の見方は共通です。

内径20mmと25.4mmで分かれる取り付け穴

刃の中心にある取り付け穴の寸法は、機械の側で決まっています。マキタの充電式チップソーカッタは、125mm機のCS540D、150mm機のCS004G・CS553D・CS551D、185mm機のCS001Gのいずれも、取扱説明書に書かれた刃の内径が20mmです。欄の名称はノコ刃寸法とチップソーブレード寸法に分かれますが、内径の値は5機種で共通しています。一方、305mmのチップソー切断機LC1200は、使用できるチップソー寸法が外径305mm×内径25.4mmと書かれています。

外径だけを合わせて注文すると、穴が合わずに取り付けられません。品名の前半の数字は外径ですので、内径は機械の取扱説明書で別に確かめる項目です。手持ち機と据え置きの切断機を同じ現場で使っている場合、刃の在庫を2系統に分けて持つ整理が要ります。

草刈機用チップソーを別に扱う使い分け

草刈機に付けるチップソーは、刈払機の回転部に取り付けて草や茎を切る刃です。ナイロンコードや樹脂刃と入れ替えて使う前提で、寸法体系も交換手順も丸ノコ用とは別に組まれています。草刈機側の刃の種類ごとの向き不向きと交換手順はマキタ草刈機向け替刃の種類と交換手順で扱っていますので、草の管理でお探しの場合はそちらをご覧ください。

本記事は以降、丸ノコ・チップソーカッタ・チップソー切断機に付ける刃に絞って進めます。以下に挙げる刃数や部品番号は、いずれも草刈機用の刃には当てはまりません。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『185mm充電式チップソーカッタ CS001G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS553D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS551D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『125mm充電式チップソーカッタ CS540D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』

刃径・刃数・チップ材質という3つの記載値

チップソーの品名と別販売品の表には、刃を絞り込むための数値が3種類書かれています。外径、刃数、そしてチップの材質です。3つの読み方を先に押さえると、カタログの品目名だけで当たりを付けられるようになります。

品名の「150-33」が示す外径と刃数

マキタの別販売品の欄では、チップソーの品名が「一般金工用 DC ホワイトメタル 150-33」のように書かれています。前の数字が外径、後ろの数字が刃数です。同じ表の中に「プレミアムオールダイヤ 150-10(10T)」という書き方があり、後ろの数字が刃数を指していることが読み取れます。

この書き方が分かると、品目名を見るだけで刃の性格を絞れます。「150-72」であれば150mm径で72枚、「150-30」であれば150mm径で30枚です。発注時に品名を書き写す際も、後ろの数字を落とすと別の刃が届きますので、そのまま伝えてください。

同じ150mm径で10枚から72枚まで開く刃数

150mm機のCS004Gの取扱説明書には、チップソーブレードとして15点が並んでいます。刃数はプレミアムオールダイヤの10枚から、メラミン化粧板用の72枚までです。外径が同じでも、刃数が7倍まで違う品目が同じ1台に付きます。

刃数が少ない刃は、1枚のチップが受け持つ切削量が大きく、切り進みが速い側に振られています。刃数が多い刃は1枚あたりの負担が小さく、薄い材や切り口の始末が要る材に振られています。185mmと305mmの品目でも同じ傾向が読み取れます。

185mmと305mmのチップソーの刃数と取扱説明書に書かれた用途

品名
部品番号
刃数
用途の記載
軟鋼材用チップソー 185
A-33560
36
厚み6mm以下のアングル鋼・C形チャンネル鋼など
低騒音軟鋼材用チップソー 185
A-35748
36
厚み6mm以下のアングル鋼・C形チャンネル鋼など
薄物アルミ・薄物板金用チップソー 185
A-35754
70
厚み2mm以下の薄物アルミ・薄物板金
薄板軟鋼材用チップソー 305
A-12980
78
LC1200の別販売品として記載
低騒音軟鋼材用チップソー 305
A-48446
60
LC1200の別販売品として記載
ステンレス用チップソー 305
A-13007
80
LC1200の別販売品として記載

185mmの3点を見ると、厚み6mm以下の鋼材に振られた2点が36枚、厚み2mm以下の薄物に振られた1点が70枚です。305mmの3点も、薄板軟鋼材用が78枚、ステンレス用が80枚と多い側に寄っています。刃数の多い刃を厚い材に当てても切り進みませんので、刃数は切れ味の順位ではなく受け持つ材の側を示す数値として読んでください。

サーメットと超硬というチップ材質の書き分け

190mmのチップソー切断機LC0700Fの取扱説明書には、チップソーブレード適用表として、部品番号・サイズ・チップの材質・主適合被削材が並べられています。ここでチップの材質が2種類に書き分けられています。軟鋼材用と低騒音軟鋼材用はサーメット、薄物アルミ・薄物板金用とアルミサッシ用は超硬です。

LC0700Fのチップソーブレード適用表に書かれた材質と被削材

部品番号
サイズ
チップの材質
主適合被削材
A-33560
185×36
サーメット
軟鋼材用
A-35748
185×36
サーメット
低騒音軟鋼材用
A-35754
185×70
超硬
薄物アルミ・薄物板金用
A-19803
190×60
超硬
アルミサッシ用

サイズの欄は「185×36」のように外径と刃数で書かれており、品名の書き方と対応しています。同じチップソーという言葉でも、チップの素材から別物です。材質の欄まで見ると、鉄用の刃をアルミに回す、あるいはその逆といった使い回しが想定されていないことが読み取れます。

ノコ刃径3通りで切断能力が変わるLC0700Fの記載

機械側の刃径の記載が1点ではなく複数になっている場合もあります。LC0700Fの主要機能では、ノコ刃径をφ180・φ185・φ190の3通りに分けて切断能力が書かれています。直角切りのアングル鋼はφ180とφ185で60×60mm、φ190で65×65mmです。刃径を1段上げると受け持てる断面が広がります。

ただし同じ表に注記が付いています。マキタの別販売品として扱いがあるのは、ノコ刃径φ190のアルミ厚物用のみと書かれています。刃径を上げる判断は、その径の刃を継続して手配できるかまで含めて考える話です。切断能力の表だけを見て刃径を決めると、消耗品の側で行き詰まります。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『190mmチップソー切断機 LC0700F 取扱説明書』

切る相手ごとに分かれる150mm品目15点

150mm機の別販売品の欄は、チップソーの品目がどこまで枝分かれするかが一覧で見える場所です。CS004Gの取扱説明書に載っている15点を、そのまま並べます。標準付属品として本体に付いてくるのは、一般金工用 DC ホワイトメタル 150-33です。

CS004Gの取扱説明書に載っている150mmチップソーブレード

名称(用途)
部品番号
一般金工用 DC ホワイトメタル 150-33(標準付属品)
A-69113
ステンレス兼用金工刃 DC ホワイトメタル 150-48
A-69216
一般金工用チップソー 150-32
A-59760
薄板金属用チップソー 150-52
A-59798
ステンレス兼用金工刃チップソー 150-60
A-59782
アルミ用チップソー 150-52
A-59776
鮫肌プレミアムホワイトチップソー 150-40
A-67371
プレミアムオールダイヤ 150-10(10T)
A-67387
ガルバリウム鋼板用チップソー 150-60
A-67393
石膏ボード用チップソー 150-48
A-67402
樹脂用チップソー 150-56
A-67418
厚物鉄工用チップソー 150-32
A-67424
メラミン化粧板用チップソー 150-72
A-68301
ホーロー用チップソー 150-56
A-68270
超厚物鉄工用 150-30
A-00594

一般金工32枚・厚物鉄工32枚・超厚物鉄工30枚という鉄用の3段

鉄を切る刃は、材の厚みで3段に分かれています。一般金工用チップソー 150-32、厚物鉄工用チップソー 150-32、超厚物鉄工用 150-30です。刃数はいずれも30枚台で近い値ですが、品名の側が厚みの段を分けています。刃数だけを見比べると3点の違いが見えませんので、品名の言葉を手がかりにしてください。

厚みの上限がどこまで届くかは、機械の側の記載でも示されています。125mm機のCS003Gのリリースには、パイプ(鉄・ステンレス等)から12mm厚物鉄材、アルミ材、外壁材等の金工切断ができると書かれています。刃と機械の両方が厚物に対応していて、はじめて厚い鉄材が切れます。刃だけを厚物用に替えても、機械の受け持ちを超えた材は切れません。

ステンレス兼用の48枚と60枚、アルミ用の52枚

ステンレスは専用の刃で切る前提で書かれています。CS553Dの取扱説明書には、ステンレス鋼はステンレス鋼切断用のチップソーを使用して切断するようにという注記が付いています。150mmでは、ステンレス兼用金工刃 DC ホワイトメタル 150-48と、ステンレス兼用金工刃チップソー 150-60の2点が並びます。

アルミと薄板の側も別品目です。アルミ用チップソー 150-52、薄板金属用チップソー 150-52、ガルバリウム鋼板用チップソー 150-60が、それぞれ別の部品番号で並んでいます。刃数は52枚から60枚で、鉄用の30枚台より多い側に寄っています。薄い材を切る刃は刃数が多いという傾向が、150mmの品目でも同じ形で出ています。

板金の工程では、切断の後に切り口の始末が続きますので、手工具と動力工具を組みで揃えることになります。板金側の工具の揃え方と法令の定めは板金工具の工程ごとの揃え方で扱っています。

石膏ボード48枚・樹脂56枚・メラミン化粧板72枚という内装向け品目

金工用の機械に、内装材を切る刃を付ける品目も並んでいます。石膏ボード用チップソー 150-48、樹脂用チップソー 150-56、ホーロー用チップソー 150-56、メラミン化粧板用チップソー 150-72、鮫肌プレミアムホワイトチップソー 150-40です。刃数72枚のメラミン化粧板用が、15点のなかで最も多い側です。

刃を替えるときは、付属品の側も一緒に変わります。CS004Gの取扱説明書には、木工や石工、樹脂用のチップソーブレードを使う際に集じん機接続用ダストキャップを取り付けるよう書かれています。あわせて、火花が発生する作業では集じん機を使用しないこと、被削材を変更する際にダストボックス内の切粉を除去することが注意として並びます。金工の切粉が残ったまま切ると、火花や高温の切粉で発煙・発火の恐れがあるという書き方です。

1日のうちに鉄と内装材を行き来する現場では、刃の入れ替えとダストボックスの掃除が同じ手順のなかに入ります。刃を2枚持っていても、切粉を残したまま替えると想定された使い方から外れます。刃の在庫と一緒に、ダストキャップやダストボックスの部品番号まで手元に控えておく整理が要ります。

適用表の◎○△×で読む材厚ごとの当たり外れ

LC0700Fの適用表は、材料と厚みの組み合わせごとに◎○△×で当たり外れを示しています。軟鋼材用のA-33560は、アングル4〜6mmで◎、3〜4mmで○、2〜3mmで△です。同じ刃で、アルミ材1.3mm以下は×です。逆に薄物アルミ・薄物板金用のA-35754は、アルミ材1.3mm以下と波板鉄板0.9mm以下で◎、アングル4〜6mmは×です。

同じ材料の名前でも、厚みの段が変わると評価が動きます。鉄板の欄では、A-33560は2mm以下で△、2〜4mmで○、4〜6mmで◎と、厚くなるほど評価が上がります。A-35754は逆で、2mm以下が◎、2〜4mmが○、4〜6mmが×です。鉄筋20mm以下で◎が付いているのは、軟鋼材用と低騒音軟鋼材用の2点だけです。

なお適用表には、適正値は目安であり、刃物の状態や材料の固定方法により異なるという注記が付いています。表の記号は発注前の絞り込みに使い、実際の切り方は各材料の切断方法の記載に合わせてください。鉄筋を扱う工程では切断と結束が同じ日に回ることも多く、機材の組み合わせが関わってきます。鉄筋側の機材の見分け方は鉄筋結束機の結束速度と対応鉄筋径で扱っています。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS553D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『190mmチップソー切断機 LC0700F 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『Li-ion 40Vmaxシリーズ 125mm充電式チップソーカッタを発売』

切り込み深さの合わせ方と刃の摩耗を抑える切り方

刃を正しく選んでも、出し方と当て方で持ちが変わります。マキタの取扱説明書には、刃の寿命に直接関わる操作が注記の形で書かれています。手持ち機と据え置きの切断機で内容が分かれますので、順に見ていきます。

薄い材で切り込みを浅くする調整

充電式チップソーカッタの切り込み深さは、調整用レバーをゆるめてベースを上下させ、調整後にレバーを締め付ける手順です。調整の前にはスイッチを切ってバッテリーを抜くよう警告が付いています。CS001G・CS004G・CS553Dのいずれの取扱説明書にも、材料が薄いときは切り込み深さを浅くして使うようにという注記が並びます。

刃を出しすぎない側に振る指示です。深く出したままだと、刃が材から抜けている区間が長くなり、切り口の始末と反発の両方に影響します。調整後にレバーをしっかり締め付けることも、注意として別に書かれています。

薄板金では、寸法の側の注意も付きます。CS553Dの取扱説明書には、薄板金切断を行うときに切り落とし側の幅を20mm以上とるようにと書かれています。20mm以下の場合、切り落とした材料がダストボックスに巻き込まれてつまることがあるためです。定尺から細い帯を落とす切り方は、この寸法を先に確かめる作業になります。

当て木でチップソーを斜めに当てる切り方

据え置きの切断機では、材の当て方で刃の持ちが変わります。LC1200の取扱説明書には、アングル鋼のある部分を切る場合に当て木を使ってチップソーが斜めに当たるように切ると、磨耗が軽減されると書かれています。角パイプとチャンネル鋼にも同じ趣旨の注記が付いています。

当て木を使うと、そのぶん材料の切断可能寸法は短くなります。取扱説明書では、磨耗を軽減できる当て木の寸法を「最大切断可能寸法から切断材料の寸法を引いた値」として示しています。切る材が機械の上限より小さいときに、余った寸法を当て木に回すという読み方です。同じ機械でも、上限いっぱいの材を切るときはこの手が使えません。

アングル鋼の固定の向きにも注意が付いています。取扱説明書には、材料がバイスプレートからはずれる可能性のある向きで切ってはいけないという図つきの注意が載っています。刃の持ちの話と安全の話が同じ節に並んでいますので、切断機を新しく入れたときは固定の向きから読み合わせてください。

切断途中でスイッチを切らない操作

LC1200の取扱説明書には、材料を途中までしか切断しない場合はチップソーを回転させたままハンドルを上げるようにと書かれています。切断中にスイッチを切ると、チップが材料に当たってチップ欠けの原因になるためです。切り終わった後は、チップソーの回転が止まってからハンドルを上げるようにも書かれています。回転している間に上げると、切り落とした材料が刃に触れて飛散しやすくなります。

切断中に刃が止まった場合の手順も書かれています。直ちにスイッチを切り、チップソーに異常がないか点検するという流れです。チップが大きく欠けている、あるいは台金が損傷している場合は、そのまま使わずに新しいチップソーへ交換します。

手持ち機では、押し込む力の側に警告が付きます。切断中に機体をこじたり強く押し過ぎたりしないこと、モーターに無理がかかるだけでなく強い反発力を生じることが、CS004GとCS553Dの取扱説明書に並んでいます。鋼材の重ね切りと焼入れ鋼材の切断も、行わないよう書かれています。切り進みが悪いときに力で押す対応は、刃と機械の両方を痛めます。

バッテリーの残量が落ちたときのチップの破損

充電式では、電源の側も刃の持ちに関わります。CS004GとCS553Dの取扱説明書には、バッテリーの残容量が少なくなるとロックしやすくなりチップが破損する恐れがあるため、チップソーの回転が遅くなってきたら充電するようにと書かれています。刃の消耗として片付けていた欠けが、電源の側から来ている場合があります。

残量が減った状態で押し切ろうとすると、回転が落ちたところで刃が噛み、チップに無理がかかります。予備のバッテリーを用意して、回転の落ち込みを感じた時点で交換する運用にしておくと、刃の側の消耗を抑えられます。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『185mm充電式チップソーカッタ CS001G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS553D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』

再研磨の可否と交換に踏み切る合図

チップソーを研ぎ直して使い続けられるかどうかは、品目によって分かれます。研ぎ直しを前提に本数を絞ると、金工用では計画が合いません。交換の合図についても、取扱説明書に具体的な書き方があります。

軟鋼材用チップソーに再研磨がない前提

185mmのチップソーカッタ4130Nの取扱説明書には、軟鋼材用チップソーは再研磨ができませんと書かれています。切れ味が落ちた刃を研ぎに出して戻す前提では、この品目の運用が組めません。予備を持つか、届くまでの日数を見込んで発注する形になります。

切れ味が落ちた刃先を研ぎ直す作業は、目立てとも呼ばれます。再研磨の可否は品目ごとに違いますので、手元の品名で取扱説明書とカタログの記載を確かめる進め方をおすすめします。刃径と刃数が同じでも、用途が別の品目なら扱いが変わる場合があります。チップソーをひとまとめに研げるものと考えないほうが、在庫の組み方を間違えません。

チップの欠けと台金の損傷で分かれる交換

交換の判断は、2つの部位の状態で書かれています。チップが大きく欠けた場合、そして台金が損傷した場合です。CS004G・CS553D・4130N・LC1200の取扱説明書に、同じ趣旨の注記が並びます。刃先の摩耗の進み具合とは別に、この2つは見つけた時点で交換する扱いです。

摩耗が進んだ刃を使い続けたときの現れ方も書かれています。CS004Gの取扱説明書には、損傷や摩耗の激しいチップソーブレードを使用しないこと、多量の火花が発生してダストボックスが高温になることが警告として載っています。火花の量が普段より増えたときは、まず刃の側を見る手がかりです。

反発とモーター負荷に先に出る切れ味の落ち

LC0700Fの取扱説明書には、切れ味の悪くなったチップソーを無理して使用すると、切断時の反発が大きくなり、モーターに過大な力がかかり、能率も落ちるため早めに新品と交換するようにと書かれています。刃の摩耗は、切断面の荒れよりも先に反発と機械の負荷に出るという書き方です。

刃を交換するたびに、取り付けの作法も関わってきます。LC0700Fでは、本体に付いている矢印とチップソーに付いている矢印の方向を合わせること、着脱には付属の六角棒レンチ以外の工具を使わないことが注意として並びます。矢印が合わないと逆回転になり、刃先を傷めます。付属のレンチ以外を使うと、締め過ぎや締め付け不足につながります。

交換直後の刃と材料は高温になっていますので、素手で触らないよう注意が書かれています。刃を短時間で入れ替える段取りを組むときは、この点を作業手順に入れておいてください。取り付けの向きと締め付けは、切れ味とは別に事故に直結する部分です。

切る材料と厚み、お使いの機械の型番をお聞かせいただければ、チップソーの品目と部品番号までお答えします。

当社はマキタの代理店として、本社と5つの営業所から電動工具と建築・土木資材をお届けしています。
ご不明な点がございましたら、お電話でもお受けしております。082-232-1141(当社 本社)


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS553D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『185mmチップソーカッタ 4130N 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『190mmチップソー切断機 LC0700F 取扱説明書』

チップソーを使う機械と刃径ごとの上限

ここまでは刃の側の話です。以降は、その刃を回す機械を見ていきます。マキタでチップソーを使う機械は、手で持って材の上を走らせる充電式チップソーカッタと、台に据えて材を固定してから刃を下ろすチップソー切断機に大きく分かれます。工具全体をどの順で揃えるかは現場や用途に応じたマキタの工具の選び方で整理しています。

充電式チップソーカッタ5機種の刃径と切り込み深さ

手持ちのチップソーカッタは、能力が最大切り込み深さ1点で書かれています。刃径が上がると切り込み深さも伸びる並びです。取扱説明書の主要機能の欄から、5機種を並べます。

充電式チップソーカッタの主要機能(取扱説明書の記載)

モデル
電圧
ノコ刃の外径
回転数
最大切り込み深さ
CS001G
直流36V(40Vmax)
185mm
3,500回転/分
67mm
CS004G
直流36V(40Vmax)
150mm
4,200回転/分
57.5mm
CS553D
直流18.0V
150mm
4,200回転/分
57.5mm
CS551D
直流18.0V
150mm
3,900回転/分
57.5mm
CS540D
直流14.4V
125mm
3,600回転/分
45mm

150mmの3機種は、刃径と最大切り込み深さがそろって並びます。差が出ているのは電圧と回転数です。質量は取扱説明書の記載で、CS004Gがバッテリー無しで2.2kg・BL4025装着時で2.9kg、CS551Dがバッテリーを含んで2.7kg、CS553Dがバッテリーを含んで3.0kgです。185mmのCS001GはBL4040装着時で4.3kgと、150mm機より1kg以上重い側です。

刃径を上げると切り込み深さは伸びますが、機体の質量も上がります。高い場所や狭い場所で片手を添えて使う工程が多いなら、切り込み深さの数値だけで185mm機に寄せる判断は考え直す価値があります。手持ち機で刃径から切り込み深さを決める見方は丸ノコの切込み深さと安全装置でも整理しています。

150mm充電式チップソーカッタCS553Dの本体外観。透明のダストボックスと平行定規が付き、側面にBLブラシレスの表示があります

キックバックの検知で自動停止する125mm機CS003G

125mmのCS003Gは、40Vmaxバッテリーとブラシレスモーターを載せた機種です。マキタのリリースには、定回転制御の採用により作業負荷に左右されにくく安定した回転数を保つこと、全長269mmであること、急な負荷がかかった場合にキックバック時の回転数低下を検知して自動停止し反動を低減することが書かれています。

標準付属品は125mm DC ホワイトメタルチップソーの一般金工用で、部品番号はA-74538です。別販売品として、厚物鉄工用のA-74360とガルバリウム鋼板用のA-50326が挙げられています。同じリリースには、別販売品のチップソーと推奨のダストボックス・ダストカバーを組み合わせることで、木材や塩ビ管、石こうボード等の切断も可能と書かれています。

刃を替えれば別の材が切れる範囲が、機械の側の資料でもはっきり書かれている箇所です。ただし条件が2つ付いています。別販売品のチップソーであること、そして推奨のダストボックスまたはダストカバーを組み合わせることです。刃だけを買い足しても、集じん側の付属品がそろっていない形では想定された使い方から外れます。

125mm充電式チップソーカッタCS003Gの本体外観。XGTとBLブラシレスの表示が入り、透明のダストボックスと平行定規、125/30Tの刃が付いています

電線管の切断本数で並ぶ18Vと40Vmax

1回の充電での作業量は、取扱説明書に材料と寸法を添えて書かれています。CS004G・CS553D・CS551Dは同じ材料で示されており、外径38.1mm・厚さ1.4mmの電線管です。CS004GはBL4025装着時で約310本、CS553DはBL1860B使用時で約270本、CS551DはBL1860B使用時で約250本と書かれています。

3機種はいずれも刃径150mm・最大切り込み深さ57.5mmで並びますので、本数の差が出ているのは電源と回転数の側です。40Vmaxで容量2.5Ahのバッテリーを付けたCS004Gが、18Vで容量6.0Ahのバッテリーを付けた2機種より多い本数で書かれています。バッテリーの容量だけを見て本数を推し量ると、順番が入れ替わります。

185mmのCS001Gは材料が別で、50mm×50mm・厚さ6mmの等辺山形鋼を160本と書かれています。本数を比べるときは、材料・寸法・装着バッテリーの3つがそろっているかを先に見てください。取扱説明書には、数値が参考値であり、ノコ刃の切れ味などにより異なるという注記も付いています。

305mmのLC1200と190mmのLC0700Fが受け持つ断面

据え置きの切断機は、能力の書き方が手持ち機と変わります。手持ちのチップソーカッタが最大切り込み深さ1点で書かれるのに対し、切断機は材料の断面形状ごとに切断能力が書かれます。丸物なら直径、角物なら幅と高さという形です。

LC1200は外径305mm・内径25.4mmのチップソーを使い、回転数は1,300回転/分、質量は17kgです。切断能力は、90度切断で丸物がφ115mm、角物が75×150mmと100×100mm、45度切断で丸物がφ90mm、角物が85×85mmと書かれています。標準付属品は軟鋼材用チップソー305で、部品番号はA-12974です。

軟鋼材の切断に使う305mmチップソー切断機LC1200の本体外観

LC0700Fは190mmまでのノコ刃を使い、回転数は4,700回転/分、質量は8.1kgです。角度切り範囲は左0度から52度です。φ190の刃を付けた場合の最大切断能力は、材料ごとに次のように書かれています。

LC0700Fにφ190のノコ刃を付けた場合の最大切断能力(幅×高さ)

材料
フェンス角度0度(直角)
フェンス角度 左45度
アングル鋼
65×65mm
55×55mm
角パイプ
60×60mm
55×55mm
チャンネル鋼
100×45mm
75×45mm
丸パイプ
φ61mm
φ61mm
丸棒
φ20mm
φ16mm

角度を左45度に振ると、受け持てる断面が下がります。アングル鋼は65×65mmから55×55mmへ、チャンネル鋼は100×45mmから75×45mmへ、丸棒はφ20mmからφ16mmへと落ちます。一方で丸パイプはφ61mmで変わりません。留めを取る工程がある場合、直角の数値だけで機械を決めると現場で足りなくなります。

2機種の質量差も置き場所に関わります。LC1200が17kg、LC0700Fが8.1kgです。据え置きの機械を工場に固定して使うのか、現場へ持ち込んで使うのかで、この差の意味が変わります。切断能力と質量の両方を並べて見てください。

木工用の刃を付けられる機械と金工専用の機械

刃を替えれば別の材が切れるという話には、機械の側の線引きが付きます。LC1200の取扱説明書には、指定以外の刃物、たとえば丸のこ刃や木工用チップソーでの切断作業はしないよう注意が書かれています。据え置きの金工用切断機は、木工用の刃を付ける前提では造られていません。

手持ちのチップソーカッタは、別販売品の側に木工と内装材の品目が並びます。ただしCS004Gの取扱説明書には、本製品をバイススタンドセット品に取り付けた場合は木材の切断ができず、金工専用になるという注記が付いています。部品番号はA-00550です。同じ1台でも、付属品を付けた形では受け持ちが変わります。

刃と機械の対応は、次の順で確かめると漏れが出ません。第1に機械が受け付ける刃の外径と内径、第2に切りたい材と厚みに合う品目があるか、第3にその品目を使うときに要る付属品です。3つのうち1つでも欠けると、刃が届いてから手が止まります。

広島県内でのチップソーと機械の手配

刃と機械を別々の窓口で集めると、届く日がばらけて、付くかどうかの確認が後回しになります。刃径・内径・刃数・部品番号と、機械の型番を1つの窓口へまとめて渡すと、対応可否の照合まで1回で済みます。消耗品の側は使い切ってから動くと間に合いませんので、機械を入れるときに刃の予備まで決めておく形が現場を止めにくくします。

当社はマキタの代理店として、本社と5つの営業所を合わせた6拠点から、電動工具と建築・土木資材をお届けしています。呉営業所には江田島分室があります。ご相談は法人・個人事業主のお客様を対象としております。

チップソーの品目と部品番号、あわせて要る付属品の組み合わせは、切る材料と厚み、お使いの機械の型番をお知らせいただければ照合してお答えします。刃だけをお探しの場合も、機械の型番を添えてください。広島県内の取扱店の探し方は広島のマキタ取扱店の探し方、取引先の見分け方は広島で電動工具の業者を選ぶ判断で扱っています。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『185mm充電式チップソーカッタ CS001G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS553D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS551D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『125mm充電式チップソーカッタ CS540D 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『190mmチップソー切断機 LC0700F 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『Li-ion 40Vmaxシリーズ 125mm充電式チップソーカッタを発売』

よくあるご質問

同じ150mmのチップソーならどの機械にも付きますか

外径が同じでも、内径と機械側の指定を両方見る話になります。マキタの充電式チップソーカッタは125mm機・150mm機・185mm機のいずれも取扱説明書に書かれた刃の内径が20mmですが、305mmのチップソー切断機LC1200は内径25.4mmです。あわせて、切断機には指定以外の刃物を使わないよう注意が書かれています。品名の外径だけで判断せず、機械の取扱説明書に書かれた刃の寸法と照らしてご確認ください。

刃数が多いチップソーのほうがよく切れますか

刃数は切れ味の順位ではなく、受け持つ材の側を示しています。185mmでは、厚み6mm以下のアングル鋼やC形チャンネル鋼に振られた軟鋼材用が36枚、厚み2mm以下の薄物アルミと薄物板金に振られた薄物アルミ・薄物板金用が70枚です。厚い材に刃数の多い刃を当てると1枚あたりの切削量が足りず、薄い材に刃数の少ない刃を当てると引っかかりが出ます。切る材の厚みから品目を絞る順でお選びください。

チップソーは研ぎ直して使えますか

チップソーを研ぎ直せるかどうかは品目で分かれます。185mmのチップソーカッタ4130Nでは、軟鋼材用の刃について再研磨ができないと取扱説明書に記載されています。金工用は交換を前提に考える品目ですので、お手元の品名から可否を確かめたうえで、予備を持つ組み方をご検討ください。

切断中に火花が普段より多く出るときは何を見ればよいですか

火花が増えたときは、刃とバッテリーの2つを順に確かめます。CS004Gの取扱説明書は、摩耗や損傷が進んだ刃を使わないよう求め、火花が多く出てダストボックスの温度が上がると警告しています。バッテリー側は、残容量が下がるとロックが起きやすくなり、回転の落ち込みがチップの破損につながる旨の注記があります。チップの欠けと台金の損傷が見つかった場合は、新品への交換をご検討ください。

他店で購入したチップソーカッタの修理も相談できますか

恐れ入りますが、他の販売店やホームセンター、通信販売でお求めになった製品の修理は当社ではお受けしておりません。お買い求めになった販売店、またはメーカーの窓口へご相談ください。マキタ製品については、マキタが全国129か所の営業所を通じてサービス活動を行っており、営業所とマキタ登録販売店が窓口として案内されています。当社が納めた製品については、機種と症状をお知らせいただければ、進め方と代わりの機材の手配をあわせてお答えします。


出典:株式会社マキタ『150mm充電式チップソーカッタ CS004G 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『185mmチップソーカッタ 4130N 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『305mmチップソー切断機 LC1200 取扱説明書』
出典:株式会社マキタ『支店・営業所』

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ご不明な点がございましたら、お電話でもお受けしております。082-232-1141(当社 本社)

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